やけど
知る人は知っているのが右手のやけど。パッと見た限りでは、「どこにやけどが?」というくらい目立たなくなっている。
1歳くらいの時、当時平屋の賃貸住宅に父母と3人暮らし。時期は真冬だと聞いた。
当時は室内のストーブに直接エントツを接続させるタイプの暖房があった。まだ1歳ということで、まさかエントツに手をつけると父母は思わなかったため触ろうと思えば触れる状態だった。
居間と繋がっている台所、という表現の方が合っていると思う。そこで洗い物か料理をしていた母。
僕が突然大声で泣き出したので何事かと思いきや、右手でエントツを触っていた。慌てて冷やすなどの応急処置をしたらしい。幸い近くに母がいたため、大事に至らなかった。
この時を教訓に、エントツに直接触らないように金網のカバーをつけるのが我が家の習慣となった。
実はこの時の記憶が微かにあって、なんとなく気になってエントツに触った。そうしたら熱いというか痛かったと思う。
亡き母は後になって、障害が残らず本当に良かったとしみじみ語っていた。